日経メディカルのロゴ画像

脳卒中による運動障害からの回復メカニズムを解明
リハビリテーションによって脳神経回路が再構築

2014/01/10
三和 護=循環器プレミアム

 理化学研究所と国立循環器病研究センターは1月9日、脳卒中発症後の運動障害から脳神経回路が回復するメカニズムを解明した研究成果を発表した。

 理研ライフサイエンス技術基盤研究センター機能構築イメージングユニットの林拓也氏と京都大学医学研究科附属脳機能総合研究センターの武信洋平氏、国立循環器病研究センター脳神経内科の長束一行氏らによる共同研究グループの成果で、2013年12月29日にオンラインジャーナルのNeuroimage: Clinical誌に掲載された。

 脳卒中による運動障害は、リハビリテーションによってある程度回復するものの、その詳細な回復メカニズムは分かっていなかった。共同研究グループは、発症後3カ月間のリハビリテーションを行う脳卒中患者を対象に、運動機能と脳内の「神経線維連絡性」を観察した。その結果、運動機能が3カ月間かけて回復していく過程において、障害がある側の大脳皮質から脊髄へとつながる神経線維連絡路(錐体路)で神経線維の変性が徐々に進むことが確認された。また、同時に脳の中心付近深部にある赤核で神経線維の再構築が進むことも明らかになった。研究者らは、「赤核における神経線維の再構築が、運動機能の回復と関係していることを示唆している」と結論している。また、今回の成果を受けて、今後、神経線維の再構築を促進させる新しい治療法の開発やリハビリテーション法そのものの最適化につながることが期待されるという。

この記事を読んでいる人におすすめ