日経メディカルのロゴ画像

第22回日本心血管インターベンション治療学会
待機的PCI患者へのプラスグレル投与でも有効性・安全性を確認
日本で行われたPRASFIT-Elective試験の結果公表

東邦大学医療センター大橋病院の中村正人氏

 待機的PCI患者に対するアスピリン併用時のプラスグレル投与において、有効性と安全性が確認されたことが報告された。日本で行われたPRASFIT-Elective試験の結果、明らかになったもので、東邦大学医療センター大橋病院の中村正人氏らが、第22回日本心血管インターベンション治療学会(7月11~13日、神戸)で報告した。

 日本で行われたPRASFIT-Elective試験(PRASugrel For Japanese PatIenTs with Cononary Artery Disease Undergoing Elective PCI)は、待機的PCI患者に対するアスピリン併用時のプラスグレル投与の有効性と安全性を評価するために行われた。研究デザインは、実薬参照(参照薬;クロピドグレル)の無作為化、多施設共同、二重盲検、ダブルダミー、並行群間で実施された。

 対象は、日本人の待機的PCI患者。登録条件は20歳以上の男女で、心臓カテーテルあるいは冠動脈造影CTにより冠動脈疾患(CAD)が確認された患者とした。75歳以上あるいは抗凝固療法を必要とする脳梗塞患者、脳梗塞の発症から6カ月以内の患者らは対象外とした。

 登録された患者は774人で、最終的に742人がプラスグレル群(370例)とクロピドグレル群(372例)に割り付けられた。現在、待機的PCI患者には、初回負荷投与をする場合と維持用量から開始する場合がある。このため試験では、どちらから始めるかの選択は医療機関が行うこととした。その上で、プラスグレル群では初回負荷投与から開始した患者には初回に20mg、翌日以降は3.75mgが投与された。維持用量から開始した場合は、PCI実施の14日以上前から3.75mgが投与された。一方のクロピドグレル群では、初回負荷投与から開始した患者には初回に300mg、翌日以降に75mgが投与された。維持用量から開始した患者には、PCI実施の14日以上前から75mgが投与された。初回負荷投与から開始した対象は、プラスグレル群で269例、クロピドグレル群で266例だった。

 有効性の主要評価項目は、投与開始後24週時点での心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性虚血脳卒中(MACE)の発現率とした。安全性の評価項目は、冠動脈バイパス術治療に関連しない出血(大出血、小出血)および臨床的に重要な出血とした。

 治療期間はプラスグレル群が272.0日(中央値)、クロピドグレル群が265.5日(中央値)だった。両群間の患者背景には著しい差はなかった。

 試験の結果、有効性については、24週時点でのMACE発現率は、プラスグレル群が4.1%、クロピドグレル群が6.7%で、プラスグレル群で低い傾向にあった(図1)。初回負荷投与から開始した場合(LD+)と維持用量から開始した場合(LD-)で分けて検討したところ、プラスグレル群ではLD+で4.1%、LD-で4.0%だった。クロピドグレル群ではそれぞれ6.8%、6.6%だった。

この記事を読んでいる人におすすめ