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ACC2012リポート
急性症候性肺塞栓症のリバーロキサバン療法、標準治療に対する非劣性が証明
大出血は有意に少なく、EINSTEIN-PE試験から

2012/04/18
三和 護

オランダ・Academic Medical CenterのHarry R. Buller氏

 急性症候性肺塞栓症の患者に対するリバーロキサバン療法は、標準治療に比べて有効性が劣らないことが証明された。安全性については、大出血の発生が有意に少ないことも明らかになった。3月に米シカゴで開催された米国心臓学会(ACC2012)のLBCTセッションで、オランダ・Academic Medical CenterのHarry R. Buller氏が成果を報告した。

 経口Xa因子阻害剤であるリバーロキサバンの固定用量投与法は、深部静脈血栓症(DVT)の治療にモニタリング検査なしで使用でき、標準抗凝固療法と同等に有効であることが示されてきた。この方法は、肺塞栓症の治療をも簡単にすると期待されていた。

 EINSTEIN-PE試験はオープンラベル無作為化非劣性試験で、肺塞栓症の治療におけるリバーロキサバン療法の有効性を検討するために行われた。

 深部静脈血栓症の有無に関わらず急性症候性肺塞栓症(PE)の患者4832人につき、リバーロキサバン群(15mgを1日2回を3週間、その後20mg/日を投与)とエノキサパリンを用いた標準療法に用量補正しながらビタミンK拮抗薬を加える標準療群との間で比較した。治療は3、6あるいは12カ月続けた。評価は、主要有効性アウトカムは症候性再発性静脈血栓塞栓症とし、主要安全性アウトカムは大出血あるいは重大ではないが臨床的に問題となる出血とした。

 試験の結果、主要有効性アウトカムについては、リバーロキサバン群で50イベント(2.1%)だったのに対し、標準療法群では44イベント(1.8%)であった(ハザード比:1.12;95%信頼区間:0.75-1.68)。非劣性マージンが2.00であったことから、リバーロキサバン療法は標準療法に比べて劣らないことが証明された(P=0.003、図1)。

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