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米国心臓病学会(ACC)2011
待機的PCIで適切と判断できる症例は半数
米国NCDR Cath/PCIレジストリーの解析結果

2011/05/06
編集部

米国・ミズーリ大学のPaul Chan氏

 わが国ほど経皮的冠動脈インターベンションPCI)施行率の高くない米国だが、地域間格差は大きい。1996年の調査では、米国平均を30%以上超える病院圏(Hospital referral region)が57存在したのに対し、25~65%下回る病院圏も68あった。このバラツキには、適切ではない待機的PCI施行が反映されている可能性がある。

 第60回米国心臓病学会ACC2011、4月2~5日、開催地:米国ニューオーリンズ)で米国・ミズーリ大学のPaul Chan氏らは、待機的PCIで適切と考えられるのは半数にとどまるという解析結果を発表した。

 今回、Chan氏らが解析対象としたのは、ACCによるNational Cardiovascular Data Registry(NCDR)Cath/PCIレジストリーに、2009年7月1日~10年9月30日に1091施設から登録された50万154件のPCI施行例。負荷試験不実施、虚血リスク未評価、データー欠落例などは除外した。これらの症例に対し、後述する「冠動脈再潅流療法における適正基準」を用い、それぞれのPCIの適切さを評価した。

 その結果、全PCIの84.6%が「適切」と判定された。残りは「不明」が11.2%、「不適切」は4.1%のみだった。

 PCIのパターン別に見ると、全体の71.1%を占めた緊急PCIでは、「適切」が98.6%(「不明」:0.3%、「不適切」:1.1%)に達していた。だが、全体の28.9%にあたる待機的PCIでは、「適切」は50.4%にとどまり、「不明」が38.0%、「不適切」が11.6%に増えていた。

 なお、虚血リスク未評価を理由に除外された4万3521例をすべて高リスクと仮定して組み入れても、不適切率は8%前後に低下しただけだった。
 

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