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米国心臓病学会(ACC)2011
CRT+ICDによる予後改善の機序明らかに
MARDIT-CRT試験の後付け解析

2011/04/28
編集部

米国ロチェスター大学のAndrew Brenyo氏

 2009年に発表された大規模臨床試験MAIDT-CRTでは、軽・中等症の慢性心不全に対する心臓再同期療法CRT)と植込み型除細動器ICD)治療の併用(CRT-D)は、ICD単独に比べ「死亡+心不全増悪」を有意に抑制した。このCRT併用による予後改善の機序として、左房容積の減少と、その後の上室性頻脈性不整脈(AT)の減少、さらに左室拡張能の改善が考えられることが分かった。第60回米国心臓病学会(ACC2011、4月2~5日、開催地:米国ニューオーリンズ)で、米国ロチェスター大学のAndrew Brenyo氏が発表した。

 MADIT-CRTの対象は、左室駆出率(EF)≦30%、QRS間隔≧130msec、かつNYHA分類I~II度の慢性心不全患者1820例。試験開始時点で既にCRTの適応となる例は除外している。今回検討されたのは、試験開始後の左房容積の変化と、それに続くAT出現の変化、そしてそのような変化が予後に及ぼす影響である。

 まず左房容積の変化を、試験開始時と1年後の心エコーデータが得られた1377例で比較した。左房容積減少率はCRT-D群では30%近くに上り、ICD単独群の10%程度を有意(P<0.001)に上回った。

 次にCRT-D群を、左房容積が試験開始1年後の時点で20%以上減少した「左房縮小群」と、それ以外の「非縮小群」に分け、その後の予後を比較した(試験開始1年後が起点)。

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