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米国心臓病学会(ACC)2011
頸動脈洞を刺激して難治性高血圧を治療する
Rheos試験の12カ月間成績では期待できる結果に(2011.4.25訂正)

2011/04/20
編集部

米国・ロチェスター大学のJohn D. Bisognano氏

 アブレーションによる腎交感神経除神経術など、難治性高血圧に対する全く新しいアプローチによる治療法の開発に注目が集まっている。

 第60回米国心臓病学会ACC2011、4月2~5日、開催地:米国ニューオーリンズ)でも、植え込み式の頸動脈圧受容体刺激装置を用いて自律神経系に介入する治療法の有効性を検討したRheos Pivotal Trialの成績が明らかになった。米国・ロチェスター大学のJohn D. Bisognano氏が、大会最終日のFeatured Clinical Researchセッションで報告した。

 本試験で用いた機器は、CVRx社製のRheosR Systemである。iPodとほぼ同じサイズの刺激発生器を鎖骨下付近に植え込み、そこから伸びるリードを左右の頸動脈洞に巻き付ける。リードからは1~6ボルトの刺激が出される。刺激の強さなどは外部のプログラム機器を用いて設定し、体表から刺激発生器に伝える。このデバイスを用いた治療法を、Bisognano氏らの研究グループは「圧受容体活性化療法(Baroreflex Activation Therapy;BAT)」と呼ぶ。

 本試験の対象は、薬物治療抵抗性の高血圧患者265例。組み入れ基準は、利尿薬を含む降圧薬を最低3剤、忍容最大用量で1カ月以上投与しても、収縮期血圧(SBP)≧160mmHg、拡張期血圧(DBP)≧80mmHg以上、24時間平均血圧(ABPM)≧135mmHgだった症例とした。

 これら265例は、デバイス植え込み後1カ月の回復期間を置き、即時に起動する群(即時起動群:181例)と6カ月たってから起動する群(対照群:84例)にランダム割り付けられた。最初の6カ月間は二重盲検法で追跡した。

 患者背景は、平均年齢が54歳、体重指数(BMI)が33kg/m2、血圧は178/103mmHg、心拍数は74拍/分だった。

 降圧薬の平均投与薬剤数は5.2剤。利尿薬が最も多く、次いでβ遮断薬、Ca拮抗薬、ACE阻害薬、中枢性交感神経抑制薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、α遮断薬の順だった。なお、アルドステロン拮抗薬の投与率は明らかでない。
 

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