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糖尿病学の進歩2011
糖尿病患者のフットケア、いつからどう行う?
介入を判断する客観的な指標が必要に

 糖尿病患者のフットケアは、いつから、どのように行うべきか。また内科医ら医療従事者は、どこまでフットケアにかかわっていくべきか。第45回糖尿病学の進歩(2月18~19日、開催地:福岡市)では「糖尿病の足病変とフットケア」をテーマにシンポジウムが企画された。

 各演者によるディスカッションには、糖尿病患者に対してフットケアを行っている新古賀病院(福岡県久留米市)創傷治療センターの石橋理津子氏、東京都済生会中央病院内科の富田益臣氏、湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)腎免疫血管内科の小林修三氏、福岡大心臓血管外科の竹内一馬氏が登壇した。

 2008年の診療報酬改定で、糖尿病合併症管理料を算定できることになり、現在さまざまな診療科でフットケアが行われている。しかしその内容はばらばらで、どのような患者に対していつから行うべきかの明確な基準はない。

 看護師の石橋氏は「糖尿病患者の場合、足症状の有無にかかわらず糖尿病発症時からフットケア介入をすべき」と話し、患者に対しても、主治医からケアの必要性を説明する必要があるとした。ただし、「爪切りや巻き爪の処置、角質ケアには刃物を使うため、看護師の自己判断で安易に行ってはいけない」と強調した。

 フットケアを行う際の具体的なチェック項目として、石橋氏は「足の色はどうか(赤、黒、紫)」「冷感はあるか。左右差がないか」「足背動脈が触れるか」「後脛骨動脈が触れるか」「膝下動脈が触れるか」「視力障害はないか」「触れていることが分かるか」「痛みがあるか」「しびれがないか」「腫れていないか」「むくんでいないか」「爪が肥厚していないか」「胼胝・鶏眼がないか」「靴は足に合っているか」「汚れていないか」「傷はないか」の16項目を示した。

 実際の診療でこのチェックリストを活用して血流障害や神経障害の有無の確認、問題が動脈系か静脈系かの区別、易感染性などの評価を行い、必要があれば医師に相談したり、指示を仰いでいるという。

 透析医の小林氏は糖尿病透析患者におけるフットケアのあり方として、やはり患者全員の足を診るべきとした。「透析の場合、患者は4時間寝ているので、この時間を利用する。裸足になっておいてもらい、毎日3~4人の足を診るようにすれば、どの患者も少なくとも1カ月に1回は診ていることになる」と説明。フットケアのできる看護師に透析室に入ってもらっているという。
 

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