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米国心臓協会(AHA)2010
経皮的PFO閉鎖術の有用性確認されず
NMT Medical社製デバイス「STARFlex」を用いたCLOSURE I試験

2010/12/07
編集部

米国Case Western Reserve UniversityのAnthony J Furian氏

 第83回米国心臓協会・学術集会(AHA2010、11月13~17日、開催地:シカゴ)のLate Breaking Clinical Trialsで、経皮的卵円孔開存閉鎖術による虚血性脳血管障害抑制作用を検討したCLOSURE I試験の結果が発表された。1000例近くの卵円孔開存PFO)症例を対象にしたランダム化比較試験だったが、閉鎖術に有用性は認められなかった。米国Case Western Reserve UniversityのAnthony J Furian氏が報告した。

 本試験の対象となったのは、年齢が60歳以下で、経食道心エコーでPFOが確認され、奇異性脳塞栓症または一過性脳虚血発作(TIA)の既往を持つ909症例。心房中隔瘤の有無は問わない。閉鎖術群(447例)と薬物治療群(462例)に無作為化された。

 閉鎖術群では、米国NMT Medical社製の経皮的閉鎖デバイス「STARFlex」を用いてPFOを閉鎖し、アスピリン(81mg/日または325mg/日)を24カ月間投与した。また、当初6カ月間はクロピドグレルも併用した。一方、薬物治療群はワルファリン(目標INR:2.0~3.0)、あるいはアスピリン325mg/日を投与した。

 試験開始時の平均年齢は46歳、52%が男性だった。奇異性脳塞栓症既往例は72%、心房中隔瘤径が10mm以上だったのは37%だった。これらの項目に群間で有意差はなかった。ただし、中等度以上の左右シャントを認めた割合は閉鎖術群が58%で、薬物治療群の51%よりも有意に高率だった(P=0.04)。

 閉鎖術の成功率は90%と高かった。また、PFO閉鎖が維持されていた患者の割合は、6カ月後から2年後まで、おおむね86%だった。

 1次評価項目である「脳卒中およびTIAの2年間の発生率」に、両群間で有意差はなかった。より詳細にみると、脳卒中の発生は閉鎖術群の3.1%に対して薬物治療群が3.4%(群間差P=0.77)、TIAもそれぞれ3.3%と4.6%(群間差P=0.39)だった。

 脳卒中の病型については、閉鎖術群で周術期(30日以内)に3例の心原性塞栓症を認めたが、これを除けば両群間に大きな差はなかった。
 

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