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米国腎臓学会(ASN)2010
ARBによる微量アルブミン尿発症抑制の予測因子は
ROADMAP試験のサブ解析から

2010/12/20
編集部

ドイツMedical School HannoverのHarmann Haller氏

 2型糖尿病患者に対するアンジオテンシンII受容体拮抗薬ARBオルメサルタンの投与で微量アルブミン尿の発症抑制を見たROADMAP試験のサブ解析から、微量アルブミン尿の発症を抑制する予測因子が具体的に明らかになった。

 第43回米国腎臓学会ASN2010、11月18~21日、開催地:デンバー)で、ROADMAP試験の主任研究者であるドイツMedical School HannoverのHarmann Haller氏らが報告した。

 ROADMAP試験の対象者は、心血管イベントリスクを有するが、尿中アルブミン排泄量が正常な2型糖尿病患者4447例。試験は、2型糖尿病患者に早期からARBを投与することで、早期腎症のマーカーであり心血管イベントのリスク因子ともされている微量アルブミン尿の新規発症を抑制できるかを検討したものだ。

 その結果は昨年の本学会で発表されたが(関連記事)、オルメサルタン群(40mg/日投与、2232例)はプラセボ群(2215例)に比べて、主要評価項目である微量アルブミン尿の発症リスクが23%、有意に低下した(ハザード比[HR]:0.770、95%信頼区間[95%CI]:0.630-0.941、P=0.0104)。

 なお、オルメサルタン群とプラセボ群で試験期間中に達成した降圧レベルに差があったため、この差を補正したところ、オルメサルタン群における微量アルブミン尿の発症リスクは、拡張期血圧(DBP)で補正後には18%(P=0.0596)、SBPで補正後には17%(P=0.0789)低下したが、いずれも統計学的には有意とならなかった。

 今回、オルメサルタンの微量アルブミン尿発症抑制効果について、登録時の患者背景因子で層別解析を行った。その結果、SBP>135mmHg(HR:0.74、P=0.03)、HbA1c<7.3%(HR:0.68、P=0.02)、eGFR≦83.79mL/min/1.73m2(HR:0.64、P=0.002)、UACR≧4mg/gCr(HR:0.76、P=0.02)が、オルメサルタン優位となる因子として同定された。
 

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