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米国心臓協会(AHA)2010
左室肥大を伴う高血圧でも厳格降圧に有用性認めず
130mmHg以下群で総死亡のリスクが上昇、LIFE試験後付け解析

2010/12/03
編集部

米国Weill Cornell Medical CollegeのPeter M Okin氏

 欧州高血圧学会(ESH)によるガイドライン降圧目標の一部見直し(若干の緩和)が公表されて以来(2009年)、心血管イベント高リスク例に対する降圧目標に注目が集まっている。

 第83回米国心臓協会・学術集会(AHA2010)で米国Weill Cornell Medical CollegeのPeter M Okin氏は、LIFE(Losartan Intervention For Endpoint Reduction in Hypertension)試験の後付け解析から、左室肥大を伴う高血圧症例でも、130mmHg以下への降圧に有用性が認められなかったと発表した。

 LIFE試験は2002年に発表された二重盲検ランダム化比較試験。左室肥大を伴う高齢の高血圧患者を対象に、アンジオテンシンII受容体拮抗薬ARBロサルタンとβ遮断薬アテノロールの心血管インベント抑制作用を比較した。

 平均年齢67歳、174.4/97.8mmHgの9193例を登録して平均4.8年追跡、心血管イベントはロサルタン群で23%、有意に低下した(P<0.0001)。

 今回は試験開始1年後の到達収縮期血圧から、「130mmHg以下群」、「131~141mmHg群」、「142mmHg以上群」の3群に分け、試験終了時の転帰を比較した。

 130mmHgという区分値は被験者集団の20パーセンタイル値、142mmHgは中央値という。区分値の恣意的な設定をできる限り排除するため、このような基準値を用いたとOkin氏は説明した。

 各群のイベントリスクについて、試験薬とフラミンガム・リスクスコアで補正、さらに治療中拡張期血圧と心肥大の程度を時間依存共変数として補正し、Cox比例ハザード回帰分析で比較した。
 

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