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米国心臓協会(AHA)2010
エプレレノンが軽症慢性心不全患者の予後を改善
心血管死および心不全による入院が37%減少、EMPHASIS-HF試験

2010/12/02
編集部

フランスNancy University Hospital CenterのFaiez Zannad氏

 慢性心不全に対するアルドステロン拮抗薬の有用性については、スピロノラクトンを用いたRALES試験、およびエプレレノンを用いたEPHESUS試験で確認されている。しかし両試験はいずれも重症心不全患者を対象としたもので、軽症例に対するアルドステロン拮抗薬の有用性については、まだエビデンスがなかった。

 そこでNYHA II度の軽症心不全患者を対象に、心不全の標準治療にエプレレノンを追加投与した場合の効果を検討するEMPHASIS-HF試験が行われ、その結果をフランスNancy University Hospital CenterのFaiez Zannad氏が、第83回米国心臓協会・学術集会(AHA2010、11月13~17日、開催地:シカゴ)のLate Breaking Clinical Trialsで報告した。本試験は独立安全性データ監視委員会の勧告により被験者募集が早期終了となり、解析結果の発表が待たれていた。

 EMPHASIS-HF試験は、多施設、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照並行群間試験。対象は、55歳以上、左室駆出率(EF)が30%以下で、心不全の標準治療を受けているNYHA II度の慢性収縮期心不全患者。

 対象患者はエプレレノン群(25mg/日)あるいはプラセボ群にランダムに割り付けられた。また4週時点で、血清カリウム値に基づきエプレレノンは50mg/日への増量が認められた。

 主要評価項目は、心血管死あるいは心不全による入院の複合エンドポイントとした。

 登録された症例は2737例で、エプレレノン群1364例、プラセボ群1373例だった。当初、本試験の組み入れ予定症例数は3100例だったが、2010年5月の中間解析において、主要有効性評価項目が早期に達成されたことが確認され、被験者登録が早期に終了した経緯がある。

 ベースライン時の患者背景は両群間で有意差はなく、エプレレノン群で平均年齢68.7歳(女性比率22.7%)、降圧薬処方率66.7%、血圧124/75mmHg、糖尿病合併率33.7%、血清クレアチニン値1.14mg/dL、推算糸球体濾過量71.2mL/min/1.73m2、CKD比率32.2%、血清カリウム値4.3mmol/Lだった。

 一方プラセボ群では、平均年齢68.6歳(女性比率21.9%)、降圧薬処方率66.2%、血圧124/75mmHg、糖尿病合併率29.1%、血清クレアチニン値1.16mg/dL、推算糸球体濾過量70.4mL/min/1.73m2、CKD比率34.5%、血清カリウム値4.3mmol/Lだった。
 

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