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日本心臓病学会2010
浅大腿動脈病変へのステント留置術、成績良好
15cm超の病変を平均540日フォローし1次開存率66%

2010/10/07
高橋 浩=メディカルライター

仙台厚生病院の鈴木健之氏

 平均病変長が15cmを超える浅大腿動脈病変に対するステント留置術で、1次開存率66%、2次開存率87%という優れた成績が得られた。仙台厚生病院循環器内科の鈴木健之氏らが、第58回日本心臓病学会学術集会(9月17~19日、開催地:東京都千代田区)で発表した。Cordis社製SMART Control stent(以下、Smart stent)留置後、6カ月以上経過観察が行えた528病変の成績を後向きに検討した結果だ。

 鈴木氏らが今回発表した成績は、Smart stentの長期成績を検討する目的で行われた多施設共同の後向き観察研究である「J-SMART Registry」から得られたもの。参加施設は仙台厚生病院、済生会横浜市東部病院、関西労災病院、小倉記念病院の4施設だ。

 間欠性跛行または重症下肢虚血を呈し、2004年1月~09年5月に浅大腿動脈のde novo病変に対してSmart stentを留置、その後6カ月以上にわたって経過観察を行うことができた432例、528病変を対象に解析した。

 432例の平均年齢は72.5歳、男女比は71:29。足関節上腕血圧比(ABI)は平均0.58(一般に跛行例で0.6前後)。末梢動脈疾患(PAD)の臨床的重症度を示すRutherford分類は、中等度または重症の臨床症状を呈する2または3が77%、安静時疼痛を呈する4が7%、組織欠損を伴う5または6が16%だった。

 528病変の病変長は15.7±8.1cmと長かった。慢性完全閉塞(CTO)病変も56%に上った。病変形態による重症度分類であるTASC(Trans-Atlantic Inter Society Consensus)II分類では、血管内治療の対象となるAまたはBが51%、手術の対象となるCまたはDが49%。シロスタゾールは68%で使用されていた。
 

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