日経メディカルのロゴ画像

欧州心臓学会2010
看護師による介入でACS患者の心血管リスク減少
RESPONSE研究

2010/09/29
編集部

オランダ・アムステルダム大学のRon J Peters氏

 虚血性心疾患の慢性期治療に関しては米・欧でガイドラインが公表されているが、その達成率は決して高くない。その達成率を高めるために看護師による数回の介入が有用であることを、欧州心臓病学会ESC2010、8月28~9月1日、開催地:スウェーデン・ストックホルム)でオランダ・アムステルダム大学のRon J Peters氏が発表した。

 同氏らが行ったRESPONSE(Randomised Evaluation of Secondary Prevention by Outpatient Nurse SpEcialists)試験の対象は、急性冠症候群(ACS)後に退院できた754例(平均年齢58歳、女性21%)。

 退院後に看護師による面談を受ける「介入群」と、面談なく通常のケアのみとなる「対照群」にランダムに割り付けた。患者には割り付けは知らせず、また主治医には患者の割り付けを盲検化した。

 介入群では退院後6カ月間に4回の面談を行うことにした。1回にかける時間は約30分。事前に定められた危険因子を評価し、必要があれば改善方法を患者と話し合った。また処方薬の服薬コンプライアンスもチェックした。

 評価した危険因子の内訳は、体格指数(BMI)、腹囲径、収縮期血圧、低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)、喫煙状況、身体活動、アルコール摂取量、野菜摂取量、果実摂取量など。さらにHbA1cも測定し、基準値を超えている場合、「糖尿病の疑いあり」として一般医に紹介した。

 面談への参加率は高く、93.3%という数字になった。これは当初予測していた値の4倍以上だったという。

 1次評価項目は、退院1年後のSCORE(Systematic COronary Risk Evaluation)で評価した10年間心血管系死亡リスクとした。ただしSCOREは心血管疾患の既往のない人を対象としたものなので、本研究では対照群に比べたリスクの相対的減少を指標とした。
 

この記事を読んでいる人におすすめ