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欧州心臓学会2010
治療抵抗性高血圧への経カテーテル的腎除神経術
血圧だけでなくインスリン抵抗性も改善

2010/09/27
編集部

ドイツ・ザールラント大学のFelix Mahfoud氏

 2009年4月、ラジオ波を用いた経カテーテル的腎除神経治療抵抗性高血圧の降圧に有用とする論文がLancetに掲載された。欧州心臓学会ESC2010、8月28~9月1日、開催地:スウェーデン・ストックホルム)でFelix Mahfoud氏(ザールラント大学、ドイツ)は、同手技により血圧のみならずインスリン抵抗性の改善も期待できると発表した。

 同氏らが今回対象とした症例は、3種類以上の降圧薬を服用しながらも診療室における収縮期血圧が160mmHg以上、かつ推算糸球体濾過量(eGFR)が45mL/min/1.73m2以上だった36例(平均年齢56.9歳)。2次性高血圧と1型糖尿病の症例は除外したが、2型糖尿病は15例含まれていた。収縮期/拡張期の血圧平均値は178/94mmHg、降圧薬は平均5.6±1.4剤を服用していた。

 36例中の11例を対照群とし、25例に腎除神経を施行した。除神経は、大腿動脈よりカテーテルを挿入し、腎動脈周囲の神経に対するアブレーションにより行った。施行平均時間は46分(中央値)。周術期合併症はなく、施行6カ月後までの血管合併症や腎機能低下も認めなかった。

 除神経群の血圧は、ベースライン(除神経前)の180/97mmHgが1カ月後に157/87mmHgへ低下し、3カ月後も155/86mmHgと降圧は維持されていた。

 また対照群では変化が見られなかった空腹時血糖値も、除神経群ではベースラインの118mg/dLから1カ月後には110mg/dLへ低下、6カ月後も105mg/dLだった(いずれもP<0.05 vs. ベースライン)。

 除神経群ではインスリン抵抗性の有意な改善も認められた。血中のインスリン濃度とCペプチド濃度は、ベースラインではそれぞれ20.7mU/Lと6.1μg/Lだったが、1カ月後には12.9mU/Lおよび3.3μg/Lへ低下し、6カ月後も10.5mU/Lおよび3.2μg/Lだった(いずれもP<0.05 vs. ベースライン)。
 

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