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欧州心臓学会2010
ESCの新しい心房細動ガイドライン、対象は一般医
抗血栓療法できめ細かいリスク層別化を行うための新たなスコアも導入

2010/09/16
編集部

英国セントジョージ・ロンドン大学のJohn Camm氏

 スウェーデン・ストックホルムで開催された欧州心臓学会ESC2010、8月28~9月1日)では、学会会期中に公表された新たな心房細動(AF)ガイドラインを取り上げるセッションがいくつか組まれた。

 ESCのAFガイドラインは、米国心臓協会(AHA)、米国心臓学会(ACC)と共同作成したものが2001年、次いで06年に公表されているが、今回は初めてESC単独での公表となった。

 本稿ではガイドライン筆頭著者であるJohn Camm氏(英国セントジョージ・ロンドン大学)の講演などから、その概略を紹介しよう。

 本ガイドラインの特徴は、広く一般医を対象としている点だ。執筆グループにも、心臓専門医以外が参加しているという。その結果、AFの鑑別などは心電図検査など通常の診察室で行い得るものに限り、また、経過観察中の細かい留意事項も明記された。

 治療に関しては、「症状軽減」と「合併症予防」が主目的であることが新たに記された。

 合併症予防の観点から最も重要なのは、いうまでもなく脳塞栓症である。今回のガイドラインでは、06年版が基本的に全AF患者に抗血栓療法を推奨していたのとは異なり、同療法でメリットが得られる患者を特定する方針に変更された。そのため、塞栓症発症リスクと抗血栓療法による出血リスクを評価する、新たなスコアが導入された。

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