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日本冠動脈外科学会2010
da Vinci用いた完全内視鏡下OPCAB症例を報告
術後3日で退院、1週間で社会復帰が可能に

2010/08/27
高橋 浩=メディカルライター

金沢大大学院の加藤寛城氏

 内視鏡下手術用ロボットであるda Vinciを利用して、完全内視鏡下でオフポンプ冠動脈バイパス術OPCAB)を行った症例の報告を、金沢大大学院心肺病態制御学の加藤寛城氏らが第15回日本冠動脈外科学会学術大会(7月29~30日、開催地:大阪市)で行った。

 本法は、低侵襲であることが最大のメリットだ。術後3日で退院でき、1週間で肉体労働を含めた社会復帰がほぼ完全に可能になるという。

 da Vinciは、1~2cmの切開創から内視鏡カメラと7自由度のサージカルアームを挿入し、内視鏡3D画像を見ながら、ロボットアームを操作して手術を行うロボット。

 北米を中心に、世界で約1500台使用されており、2009年の総手術件数は20万件以上に及ぶ。半数近くが泌尿器科領域、次いで多いのが婦人科領域だが、心臓手術も約1万件行われている。

 わが国では13台(2010年5月現在)導入されているとのことだが、完全内視鏡下OPCBGを行っているのは、2007年から開始した同大学だけという。今回は、47歳男性の結果が報告された。

 患者は、労作時の胸痛を主訴として来院。術前の冠動脈造影で左前下行枝(LAD)根部に90%の狭窄が認められた。合併症として糖尿病、高血圧症、脂質異常症があった。

 手術では、まず第2、第4、第6肋間のda Vinci用ポートを含め、計5カ所のポートを造設。ポートを介して、グラフトとする左内胸動脈(LITA)を剥離した。ここまでで約30分だった。
 

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