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欧州高血圧学会2010
ARBはACEIより高齢者高血圧を確実に降圧
高齢患者のABPMを評価したものとしては最大規模のESPORT試験

2010/07/14
編集部

イタリア・ローマ大学のMassimo Volpe氏

 軽度から中等度の高齢者高血圧患者において、アンジオテンシンII受容体拮抗薬ARBオルメサルタンはACE阻害薬ラミプリルに比べ、より確実な降圧が可能であるとする多施設二重盲検ランダム化比較試験ESPORT(Efficacy and Safety in elderly Patients with Olmesaratan and Ramipril Treatment)の結果が、第20回欧州高血圧学会(6月18~21日、開催地:オスロ)初日のHOTLINEセッションで発表された。

 イタリア国内102施設での成績をMassimo Volpe氏が、イタリアを除く欧州8カ国31施設での成績をGiuliano Tocci氏が(いずれもイタリア・ローマ大学)が報告した。

 ESPORT試験の対象は、69歳以上90歳未満の高血圧(140-179/90-109mmHg)患者。2週間のプラセボ導入期の後、オルメサルタン(10mg/日)群とラミプリル(2.5mg/日)群にランダムに割り付け、12週間追跡した。到達目標血圧は140/90mmHg未満(糖尿病患者は130/80mmHg未満)とされ、未達成の場合、オルメサルタンは40mg/日まで、ラミプリルは10mg/日までの増量が許された。

 例数が多かったのはイタリア国内のESPORT試験で、オルメサルタン群に542例、ラミプリル群に539例を割り付けた。平均年齢は72歳、72%に高血圧治療歴があり、20%が糖尿病を合併していた。

 外来血圧の推移について、収縮期血圧(ABP)では、オルメサルタン群は試験開始時の155.7mmHgから12週後には137.9mmHg、ラミプリル群では155.8mmHgから140.0mmHgまで低下した。ラミプリル群に比べオルメサルタン群の血圧低下が、有意に大幅だった(P=0.013)。

 拡張期血圧(DBP)でも同様で、オルメサルタン群では90.9mmHgから81.5mmHgへ、ラミプリル群では90.2mmHgから82.7mmHgへ低下、オルメサルタン群の血圧低下の方が有意に大幅だった(P<0.001)。
 

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