厚労省は4月27日、インクレチン関連薬の添付文書について改訂を指示、メーカー各社は改訂を行った。これは、ジペプチジルペプチダーゼ4阻害薬(DPP4阻害薬)シタグリプチン(商品名ジャヌビア[万有製薬]/グラクティブ[小野薬品工業])の発売(2009年12月)後10年4月19日までに、同薬による重篤な低血糖症が32例報告され、多くの例でSU薬が併用されていたことを受けての措置(関連記事)。
日経メディカルが4月14日、同省医薬食品局安全対策課に確認した時点では、「シタグリプチンとSU薬併用時の低血糖については、内外の臨床試験でやや頻度が高いことが既に明らかになっている。これを踏まえ、添付文書の使用上の注意に併用注意として明記しているので、現状では新たな対応は考えていない」としていた。
シタグリプチンについての、厚労省による具体的な変更部分は以下のとおり(下線部が改訂部分)。
・[慎重投与]の項の「他の糖尿病薬を投与中の患者」の記載を、「他の糖尿病用薬(特に、スルホニルウレア剤)を投与中の患者」と改める。
・[重要な基本的注意]の項の低血糖症状に関する記載を、「本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。特に、スルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加する。スルホニルウレア剤による低血糖のリスクを軽減するため、スルホニルウレア剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤の減量を検討すること。」と改める。
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