日経メディカルのロゴ画像

日本内科学会2010
尿酸値1mg/dL上昇で糖尿病発症リスク17%アップ
意外に大きな影響力が明らかに

2010/05/06
高橋 義彦=医学ライター

筑波大大学院の児玉暁氏

 血中尿酸値の1mg/dL上昇に伴う2型糖尿病の発症リスク上昇は17%と、BMIの1kg/m2上昇に匹敵する影響力を持つことが明らかになった。筑波大大学院内分泌代謝・糖尿病内科の児玉暁氏らのメタ解析の結果で、第107回日本内科学会講演会(3月9~11日、開催地:東京)で同氏が発表した。

 尿酸は従来、痛風関節炎や尿路結石の予防という観点からコントロールの必要性が語られてきた。しかし近年は、糖代謝、脂質代謝やメタボリックシンドロームとの関係、さらには心血管イベントとの関係を指摘する報告も見られるようになり、生活習慣病全般に広く関連する因子として注目されている。

 糖尿病との関係については、インスリン抵抗性と血清尿酸値が関連するというデータが多数報告されている。また、血中尿酸値上昇に伴ってインスリン抵抗性が増大する機序の1つとして、一酸化窒素(NO)活性阻害が動物実験で確認されている。だがコホート研究では、血中尿酸値と2型糖尿病発症との関連を示唆する成績がある一方、関連しないとする研究もあり、結論は出ていない。

 そこで児玉氏らは、2型糖尿病発症をエンドポイントに設定し、関連要因として血中尿酸値を検討しているコホート研究で、2009年3月までに結果が公表されている研究を対象としたメタ解析を試みた。

 MEDLINE、EMBASEを用いた検索から1258篇がヒットした。これにマニュアル検索で得た8篇を加えた1266篇中、1225篇はタイトルや抄録内容から解析対象として不適当と考えられた。残る41篇からさらに、研究デザイン、リスク評価、エンドポイントなどの点で今回の検討対象としては適当ではない研究、およびデータ不十分だった研究など計30篇を除外。結局、メタ解析の対象になったものは11篇(うち3篇は男女別に検討していたため実際には14篇)だった。

 

この記事を読んでいる人におすすめ