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ACC2010
僧帽弁閉鎖不全症へのカテーテル治療、手術と同等
MitraClipを用いたEVEREST II試験の12カ月成績まとまる

2010/04/19
編集部

米国ノースショア大学のTed Feldman氏

 僧帽弁閉鎖不全症(MR)の手術適応となる患者を対象に、カテーテルをベースとした僧帽弁形成デバイスであるMitraClip(Abbott社)を外科治療と直接比較した初の無作為臨床試験、「EVEREST II(Endovascular Valve Edge-to-Edge REpair Study)」の成績がまとまった。

 デバイス治療の安全性は優位、有効性は同等(非劣性)というもので、第59回米国心臓学会ACC2010、3月14~16日、開催地:米アトランタ)で、米国ノースショア大学保健システム心臓カテーテル研究センター所長のTed Feldman氏が発表した。

 現行の治療は薬物治療か外科治療(僧帽弁形成術/僧帽弁置換術)だが、薬物治療は対症療法にすぎず、外科治療は有効ではあるものの侵襲が高い。米国では著明なMR患者の20%未満に外科治療が施行されるにすぎない。有効かつ低侵襲の治療法が求められている状況だ。

 本試験では、北米37施設からACC/AHAガイドラインで僧帽弁手術の適応となる患者279例を登録し、デバイス群(184例)または外科治療群(弁形成術または弁置換術を施行、95例)にランダムに割り付けた。

 デバイス群で用いられたMitraClipシステムは、欧州では2008年3月にCEマークを取得、米国では米食品医薬品局(FDA)に承認申請中となっている。

 ベースラインの患者背景中、うっ血性心不全(デバイス群90.8% vs. 外科治療群77.8%、以下同様)には両群に有意差が認められた(P<0.01)が、年齢中央値(67.3歳 vs. 65.7歳)、男性比(62.5% vs. 66.3%)、冠動脈疾患(47.0% vs. 46.3%)、心筋梗塞(21.9% vs. 21.3%)、狭心症(31.9% vs. 22.2%)、心房細動(33.7% vs. 39.3%)、MRの程度 3+~4+(95.7% vs. 92.6%)、MRの原因(変性/機能性:73/27 vs. 73/27)などに有意差はなかった。なお、MRの程度は、1+:軽度、2+:中等度、3+:中等度から高度、4+:高度である。

 安全性の評価項目は30日後の死亡、脳卒中、再手術など12項目の主要有害事象(MAEs)。有効性の評価項目は生存率、外科治療/再手術の回避率、12カ月後のMR>2+、左室機能、QOL(SF-36)などとした。

 

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