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日本循環器学会2010
hANPが腎機能低下者の造影剤腎症を予防
L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)濃度の上昇を有意に抑制

2010/04/05
宇田川 久美子=医学ライター

愛知医大の前田一之氏

 冠動脈造影検査(CAG)の合併症の1つである造影剤腎症(CIN)の成因には不明な点が多く、これを完全に防ぐ対応法は確立していない。

 L型脂肪酸結合蛋白(urinary liver-type fatty acid-binding protein;L-FABP)を指標とした検討から、心房性ナトリウム利尿ペプチドhANP)であるカルペリチドの投与は中等度の腎障害を合併した患者のCIN予防に効果的である可能性が示された。

 愛知医大循環器内科の前田一之氏らが、第74回日本循環器学会総会・学術集会(3月5~7日、開催地:京都市)で発表した。

 今回前田氏らは、2009年2月~10年2月に愛知医大循環器内科でCAGを施行したステージIII(糸球体濾過量[GFR]≦60mL/min/1.73m2)以上の慢性腎臓病(CKD)患者中、同意が得られた55例を対象とした。

 対象患者をカルペリチド群(28例)と対照群(27例)に無作為に割り付け、前者にはカルペリチド(0.0125γ[μg/kg/min])と生食(1mL/h/kg)を、後者には生食のみを、CAGの12時間前から12時間後にかけて持続静注した。評価は、48時間後のL-FABPなどの腎機能の指標で行った。なお、造影剤は全例、イオヘキソールを使用した。

 

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