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Complex Cardiovascular Therapeutics(CCT)2010
CAG前の血清シスタチン高値は造影剤腎症発症のリスク
12カ月後の予後とも関連が

2010/02/17
高志 昌宏

聖マリアンナ医大の石橋祐記氏

 冠動脈造影(CAG)前の血清シスタチンC値が、造影剤腎症(CIN)発症のリスクを予測するマーカーとして有望なことが明らかとなった。聖マリアンナ医大循環器内科の石橋祐記氏が、Complex Cardiovascular Therapeutics 2010(CCT 2010、1月28~30日、開催地:神戸市)で発表した。

 CINはインターベンション実施の有無にかかわらずCAGで問題となる合併症で、PCIを実施した1800症例中14%に急性腎障害が発症、0.8%で透析が必要になり、透析必要症例の2年後の死亡率が19%に及んだという調査結果もある。この分野の第一人者である米国のMcCullough氏は、推算糸球体濾過量(eGFR)が59mL/min/1.73m2(以下、mL/minと表記)以下の症例では、造影剤の種類や投与量などの制限を提案している(こちら)。ただ、eGFRの算出は煩雑で、よりプラクティカルな指標が求められていた。

 今回石橋氏らは、血清クレアチニン(Cr)よりも腎機能低下を鋭敏に反映するマーカーである血清シスタチンC値に注目。CAG前の血清シスタチン値とCIN発症および12カ月後の予後との関連を検討した。

 検討対象は、2006年4月~07年9月に同院で待機的にCAGを行った100症例。血清シスタチンC値を含む腎機能の各種指標をカテーテル治療前後に測定するとともに、全症例を12カ月間追跡した。なおCINは、造影剤投与後に初めて出現または悪化した、他に原因が明らかではない血清Cr値の上昇(相対値で25%超、もしくは絶対値で0.5mg/dL超)と定義した。

 

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