ノボ ノルディスク(デンマーク本社)は1月26日、2型糖尿病治療薬のリラグルチド(商品名Victoza)について、米食品医薬品局(FDA)から販売承認を取得したと発表した。
同薬剤は新しい作用機序の2型糖尿病治療薬である「グルカゴン様ペプチド1 アナログ(GLP-1アナログ)」(GLP1受容体作動薬とも呼ばれる)の1つ。1日1回投与が可能なGLP-1アナログ製剤は、世界初という。適応症は「成人2型糖尿病における食事および運動療法の補助」で、単剤療法では第2選択薬として、また従来の経口糖尿病薬との併用で使用する。
米国での添付文書には、甲状腺C細胞腫瘍のリスクを警告する記載がある(次項に原文を掲載)。非臨床試験では、同薬投与によりげっ歯類でC細胞腫瘍が認められた。臨床試験では同薬投与による甲状腺の髄様癌が発症した例はなかったとのことだが、臨床および非臨床試験においてげっ歯類で見られた所見のヒトへの関連性を否定できなかった。なお、同社日本法人であるノボ ノルディスク ファーマによれば、わが国の添付文書で本件は「警告」にはなっていないとのことだ。
また米国では、甲状腺髄様癌や多発性内分泌腫瘍2型の既往または家族歴のある患者には禁忌とされた。
リラグルチドは2009年6月に欧州で販売承認が取得され、わが国でも今年1月に承認された(関連記事1)。一方、米国ではFDAとメーカーとの間でコミュニケーションが続いていた(関連記事2)。
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