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日本疫学会2010
CVD既往者でも身体活動は高い方がよい
非既往者と同様、身体活動量に応じて心血管死リスクは低下

2010/02/01
軸丸 靖子=医療ライター

 日常の身体活動心血管疾患(CVD)死のリスクを低下させることは知られているが、その知見の多くはCVDの既往がある人を除外して得られたものだ。浜松医大健康社会医学講座の柴田陽介氏らは、CVDの既往がある人においても、身体活動量に応じたリスク低減効果が得られることをJMSコホート研究から明らかにし、第20回日本疫学会学術総会(1月9~10日、開催地:埼玉県越谷市)で発表した。

 JMSコホート研究は全国12地区の1万2490人を対象として、脳卒中および心筋梗塞の発症を追跡した多施設前向き研究。1992年から2005年まで、平均11.9年間の追跡を行った。

 追跡期間中に確認されたCVDによる死亡は194例だった。癌の既往のある人と、追跡開始から2年以内の死亡は除外した。CVD死は死亡小票で確認した。

 日常の身体活動量は、米フラミンガム研究で用いられるPhysical Activity Index(PAI)で評価。睡眠、勤労、余暇における運動のそれぞれに費やされた時間に、5段階の活動強度による重みを乗じた指数を足してPAI値を求め、三分位により身体活動量を「低度」、「中程度」、「高度」の3群に分けた。

 対象者中、ベースライン時にCVDの既往があった人は757例、既往なしは1万590例。CVD既往なし群の平均年齢が54.7歳だったのに対し、CVD既往あり群では62.3歳と、有意に高齢だった。CVD既往あり群のPAIは31.8と、CVD既往なし群の33.3に比べ有意に少なかった。

 

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