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AHA2009
ALLHAT再び:10年予後でもサイアザイド系利尿薬に軍配
高齢高血圧患者におけるCVD予防効果のフォローアップで判明

2009/12/21
中西 美荷=医学ライター

米テネシー大学のWilliam Cushman氏

 高齢高血圧患者における心血管疾患(CVD)の予防においては、古典的な降圧薬であるサイアザイド系利尿薬が、Ca拮抗薬ACE阻害薬α遮断薬より有用である可能性が、大規模臨床試験ALLHATの長期追跡結果から改めて確認された。米国心臓協会年次学術集会(AHA2009)で、米テネシー大学教授のWilliam Cushman氏らが報告した。

 ALLHATは、1994~2002年に行われたランダム化二重盲検多施設臨床試験。当時、標準的な高血圧治療薬だった利尿薬と比較して、新しい降圧薬であるCa拮抗薬、ACE阻害薬、α遮断薬が、致死性の冠動脈疾患(CHD)および非致死的心筋梗塞(MI)の複合エンドポイントを減少させることができるかを検討した。

 対象は55歳以上の高リスク高血圧患者で、登録者数は4万2418例と、高血圧の臨床試験としては現在もなお、最大規模のものだ。

 2002年の本試験終了時に得られた結論は、新クラスの降圧薬はいずれも、CVD予防において、サイアザイド系利尿薬クロタリドンを上回る効果はないというものだった。いくつかのエンドポイントではクロタリドンの方が優れており、例えばCa拮抗薬のアムロジピンでは心不全(HF)が38%、ACE阻害薬阻害薬のリシノプリルはHFが20%、脳卒中が15%、それぞれクロタリドンよりも多かった。

 このリシノプリルの脳卒中リスクについては、アフリカ系米国人で40%高かったが、それ以外の集団では差がなかった。またα遮断薬については、約3年の追跡後にHFがほぼ2倍、CVDが20%、脳卒中が26%増加していため、中断された。

 

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