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日本脈管学会2009
心筋梗塞後の硝酸薬持続投与で心事故が増大
QOL改善目的の処方ならば間欠投与を

2009/11/10
大滝 隆行

 心筋梗塞後患者に対する硝酸薬の持続投与は心イベントリスクを増大させるが、間欠投与ならばそのリスクが増加しないことが、大阪府済生会富田林病院循環器内科の金政健氏(近畿大高血圧・老年内科前教授)らによる研究で分かった。この結果は、第50回日本脈管学会総会(2009年10月29~31日、東京)で発表された。

 金政氏らは、1997年1月から99年12月までに近畿大附属病院を受診した陳旧性心筋梗塞患者連続573例を、硝酸薬の投与群(239例)と非投与群(334例)に分けた。割り付けは病院ID番号に基づき、末尾から3桁目の数字が偶数の場合は硝酸薬を投与、奇数の場合は非投与とした。

 投与群での硝酸薬の剤形(経口・貼付)や投与方法(持続・間欠)の選択は、医師の判断に任された。硝酸薬投与群(239例)のうち86例に持続投与が、153例に間欠投与が行われた。患者背景に関して、平均年齢と高血圧の割合が持続投与群で有意に高かったが、そのほかの患者背景に有意差はなかった。

 硝酸薬の持続投与は、経口では二硝酸イソソルビド20mgまたは一硝酸イソソルビド20mgを朝食後と夕食後の2回、または毎食後3回、服用させた。貼付では、二硝酸イソソルビド40mgまたはニトログリセリン25mgを24時間、毎朝もしくは毎夕に貼り替えさせた。

 間欠投与は、経口では二硝酸イソソルビド20mgまたは一硝酸イソソルビド20mgを朝食後1回または朝食後と昼食後の2回、服用させた。貼付では、二硝酸イソソルビド40mgまたはニトログリセリン25mgを12時間、毎朝もしくは毎夕に貼り替えさせた。

 心イベント(非致死性・致死性心筋梗塞再発、心不全死、突然死、狭心症の増悪)の発生を1次エンドポイントとして追跡した(平均観察期間11.2±8.2カ月)。

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