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欧州心臓学会(ESC)2009
PCI後のクロピドグレルとアスピリン、共に高用量が有効
心血管イベントの予防に優れ出血リスクは増やさず、CURRENT-OASIS7試験

2009/09/14
宇田川 久美子=医学ライター

マクマスター大学のShamir R. Mehta氏

 経皮的冠動脈形成術PCI)後の7日間に倍量のクロピドグレルと高用量アスピリンを投与することで、従来の抗血小板療法に比べて出血リスクを増すことなく、1000例当たり6件の心筋梗塞(MI)と7件のステント血栓症の発症を防げることが示された。

 カナダ・マクマスター大学のShamir R. Mehta氏らは、スペイン・バルセロナで開催された第31回欧州心臓学会ESC2009)で、2万5000例以上の急性冠症候群ACS)患者を対象に、抗血小板療法の至適用量を検討したCURRENT-OASIS7試験(Clopidogrel Optimal Loading Dose Usage to Reduce Recurrent Events/Optimal Antiplatelet Strategy for Interventions)の結果を報告した。

 CURRENT-OASIS7試験は、クロピドグレル常用量(導入量300mg→維持量75mg/日) vs. 倍量(導入量600mg→150mg/日×7日→維持量75mg/日)と、アスピリン高用量(300~325mg/日) vs. 低用量(75~100mg/日)を2×2デザインで比較した無作為化比較試験。

 追跡期間は30日間で、有効性のエンドポイントは心血管イベント(心血管死、MI、脳卒中)とステント血栓の発生頻度、安全性のエンドポイントは出血の頻度とした。

 同試験には2万5087例のACS患者を登録。その約7割が不安定狭心症(UA)または非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)、約3割がST上昇型心筋梗塞(STEMI)だった。

 これらの患者のうち99%(2万4769例)に血管造影検査を実施し、その結果により1万7232例(70%)にPCIを施行した。一方、明らかな狭窄病変が確認できなかった3616例やCABGの適応と判断された1809例など、7855例(30%)にはPCIを施行しなかった。本試験では、PCI施行患者と非施行患者という2つのサブグループ間の違いを検出し、それぞれに適する抗血小板療法のレジメンを見いだすことも重要な目的とされた(図1)。

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