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米、アスピリンによる心血管疾患1次予防の勧告改訂
性・年齢・ベースラインの心血管疾患リスクで層別化し個別の判断を推奨

2009/04/02
小塩 尚代=メディカルライター

 米国保健省の医療研究・品質評価機構(Agency for Healthcare Research and Quality)に属する諮問機関であるPreventive Services Task ForceUSPSTF)が、心血管疾患(CVD)1次予防のためのアスピリン投与に関する勧告(Recommendation Statement)を改訂した。新しい勧告はAnn Intern Med誌3月17日号に掲載された1)

 前回の2002年版でも臨床医に対し、冠動脈疾患リスクの高い患者と話し合うことを推奨していたが、当時の勧告は主に男性のデータに基づいていた。その後Women's Health Studyの結果が発表され、女性ではアスピリンにより虚血性脳卒中のリスクが低下することが示された。さらに、アスピリンを用いた6つのCVD1次予防試験のメタ解析でも、アスピリンによる効果には男女差のあることが示された。そこでUSPSTFは、前回の勧告以降に発表された新たなエビデンスに基づいて、勧告を改訂した。

 新しい勧告の骨子を以下に列記する。

・45~79歳の男性では、心筋梗塞が減少する利益が、消化管出血の増加するリスクを上回る場合に、アスピリンの使用を推奨する。

・55~79歳の女性では、虚血性脳卒中が減少する利益が、消化管出血の増加するリスクを上回る場合に、アスピリンの使用を推奨する。

・80歳以上の男女では、心血管疾患予防に対するアスピリンの利益とリスクのバランスを評価するためのエビデンスは不十分である。

・45歳未満の男性および55歳未満の女性に対しては、心血管疾患予防の目的でアスピリンの使用を推奨しない。

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