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AHA2008
ARBが狭心症患者の冠動脈病変の進行を抑制
プラークの変化をIVUSで評価、有意な退縮を得る

2008/11/27

 狭心症は冠動脈のアテローム硬化に起因する疾患であり、その治療では冠動脈狭窄を引き起こす動脈硬化性プラークの進展・拡大を抑制する対策が求められる。冠動脈プラークに対してはスタチンやチアゾリジン系薬剤の有効性が報告されているが、本学会ではアンジオテンシンII拮抗薬ARB)のプラーク退縮効果血管内超音波法IVUS)により検証した臨床研究、「Olmesartan on the Progression of Coronary Atherosclerosis; Evaluation by Intravascular Ultrasound(OLIVUS)」の成績が発表された。報告者は心臓病センター榊原病院(岡山市)循環器内科の廣畑敦氏である。

 OLIVUSは冠動脈インターベンション(PCI)による治療を受けた安定狭心症患者を対象に実施された、多施設共同の前向き・無作為化試験である。試験薬としてARBのオルメサルタンを使用し、被験者をオルメサルタン投与群または対照群に無作為割付して12~16カ月間治療、その前後でIVUSによるプラークの計測を行った。IVUSによる評価は非病変部(狭心症の責任病巣でない、狭窄度50%以下の部位)で行い、長軸方向40mm以上の血管を走査して得た多層断面画像のデータから、プラーク容積、および血管容積に占めるプラーク容積の比率(プラーク容積率)を算出した。

 オルメサルタンの投与量は10mg/日から開始し、最初の8週間に40mg/日を上限として最大耐容量まで増量した。試験薬以外ではβ遮断薬、Ca拮抗薬、利尿薬、硝酸薬、血糖低下薬、スタチンなどが、主治医の判断により併用された。

 247例がオルメサルタン群(126例)または対照群(121例)に無作為割付されたが、42例が治療中止、副作用などにより脱落した結果、試験を完了したのは205例(オルメサルタン群103例、対照群102例)だった。

 両群の患者背景(年齢、性、身長、体重、喫煙歴、糖尿病合併、心筋梗塞既往、IVUS施行部位、併用薬、腎機能、HbA1c値、血清脂質値)に有意差は認められなかった。血圧は両群ともある程度低下したが、治療前後の血圧に有意な群間差はみられなかった。

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