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ネットで連携パス 第1回
インターネット使った脳卒中連携パス
はやい! 確実! どこからでもアクセス簡単!

2008/10/16
小田 修司

倉敷中央病院脳神経外科の鳴海治氏(左)と同科主任部長の山形専氏(右)。

 今年4月の診療報酬改定で脳卒中の「地域連携診療計画管理料」「地域連携診療計画退院時指導料」が算定可能になった。これを受けて岡山県西部の基幹病院である倉敷中央病院も連携パスを構築、今年8月初めから保険点数を算定している。

 脳卒中連携パス導入の先行例は既に全国にある。その中で倉敷中央病院の連携パスの特徴は、記入項目を絞り込んで極めてシンプルにしたこと、インターネットを介して複数の医療機関が必要に応じて容易・迅速・確実に患者データにアクセスできるようにしたこと、ローコスト運用を実現したことなどだ。

 いまのところ、実質的にこのパスを使用しているのは倉敷中央病院と、周辺の回復期病院にとどまっているが、将来的には域内のほかの急性期病院の参加もありそうだ。今後、主流になる可能性を秘める、ウェブ・ベースでのパス構築の先行例として、同院の取り組みを4回に渡って紹介する。

 この連携パスの構築で中心となった医師は、「脳卒中ではバリアンスが非常に多く発生する。実は本来、脳卒中はパスに乗せるにはまったく向かない疾患」と主張する同院脳神経外科の鳴海治氏だ。そこで実用性を担保するために細かい指示の記載を廃止して、転院に必要な情報のみに絞り込んだフォームを採用した。

 作業の煩雑化、パスの有名無実化を避けるため担当医に記入を求めるのは、医療連携で実際に必要な患者のADL情報のみだ。ADLの尺度は、NIH(米国立衛生研究所)の脳卒中スケール(NIHSS)、Modified Rankin Scale(mRS)、Functional Independence Measure(FIM)、Barthel Index(BI)のどれかであればよく、選択は患者を送る医療機関(医師)に任されている。

 退院時の意識状態、嚥下能力、活動度については、文章で伝えるスペースを設けた。「特記事項」の欄には患者の社会背景などを記載する。

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