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ESH/ISH 2008
参考文献に左右される高血圧ガイドライン
選択方法と解釈に国・地域間の明確な違い

参考論文の“選択バイアス”が、ガイドライン間の違いを生んでいるという。網羅的な選択の必要性をMenard氏は強調する。写真はESH/ESC 2007の論文表紙

 英、仏、欧州、米の4つの高血圧ガイドラインを比較したところ、ほとんどの項目に明確な相違があり、それはそれぞれのガイドラインが参考にしている文献の選択方法と解釈の違いによるというユニークな分析結果を、仏Paris Descartes大のJoel Menard氏が報告した。

 Menard氏らは、英NICE(National Institute for Health and Clinical Excellence、2006)、仏HAS(French National Authority for Health、2005)、欧州のESH/ESC(The European Society of Hypertension and the European Society of Cardiology、2003)、米国のJNC-7(Joint National Committee、2003)の4つのガイドラインを対象に、構成、内容、参考文献の違いについて比較した。

 まず、ガイドラインの文章量を比べたところ、治療指針本文が最も少ないのが、ESH/ESCの8ページで、最も多いのがNICEの28ページだった。その根拠の記述のページも、最少がESH/ESCの29ページ、最多がNICEの100ページだった。なお、HASはそれぞれ20ページと98ページ、JNC7は21ページと65ページだった。

 ガイドライン執筆に関与した著者、グループの数にも開きがあった。最少はESH/ESCの28、次いでNICEが46、そしてHASとJNC7はいずれも75で最も多い。しかし、HASは19人の著者、10の指導グループ、46の査読グループが執筆陣だったの対し、JNC7は48人の著者と27の査読グループという構成だった。

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