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TAXUSステント、日本のPMSイニシャルデータ明らかに
アスピリンとクロピドグレル併用についての有用性評価にも期待

2008/08/04
小田 修司

TAXUSステントのPMS統括医を務める、東邦大循環器内科准教授の中村正人氏

 パクリタキセル溶出ステントTAXUS Express2」の、市販後臨床試験(PMS)のイニシャルデータが発表された。試験の統括医を務める東邦大循環器内科准教授の中村正人氏は「(シロリムス溶出ステントである)CypherのPMSデータとの比較などから、今後、さまざまな知見が得られるはず」と期待している。

 登録目標患者数は2000例で、1年目と2年目にそれぞれ約1000例の予定だ。1年目の登録期間は2007年7月30日に開始され08年3月31日に終了、登録人数は1060例となった。今回発表されたのは、その内の612例(57.7%)についてのベースラインデータ、532例(50.2%)についての1カ月後のMACE(major adverse cardiac events)発生率、47例(4.4%)についての6カ月後のMACE発生率などだ。

 612例の患者の内訳は男性456例、女性612例で平均年齢は67.8±9.4歳。心筋梗塞の既往33.8%、PCIを受けたことがある患者54.8%、CABGを受けたことがある患者7.0%などだった。

 糖尿病の既往がある患者は47.0%と多く、うち19.5%がインスリン注射をしていた。糖尿病患者に使用されている割合が多い要因について、中村氏は「『糖尿病患者の冠動脈疾患治療に有効ではないか』と期待してTAXUSを選択した医師が多かったのではないか」と述べる。高血糖の条件下ではシロリムスよりパクリタキセルの方が、血小板凝集抑制の効果が高いことを示すin vitro試験の結果が、これまでに報告されているとのことだ。

 612例の延べ病変数は737で、内訳はAHAガイドラインにおけるB2+Cが78.0%、B2が44.2%、Cが33.3%だった。中程度の石灰化が2.4%に、重度の石灰化が16.4%に見られた。新規病変が89.3%で、分岐部が33.2%と高かった。オフラベル使用が70%を占めていた。

 ステントのデリバリー成功率は99.2%、治療成功率は97.9%で、使用されたステント長は平均21.2±6.8mm、患者1人当たりの使用本数は平均1.5±0.7本だった。

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