日経メディカルのロゴ画像

D型パーソナリティーはPADの死亡率を上昇させる
Mortality Higher With Type D Personality in PAD

2009/09/04

 末梢動脈疾患PAD)を有し、陰気な性格で社会との接触を避ける傾向にある患者は、同じ疾患で陽気な性格の患者に比べて総死亡が高いことが、オランダで実施されたパイロット研究から明らかになった。

 Tilburg大学のAnnelies E. Aquarius氏らによると、年齢、糖尿病および腎疾患などの独立した予測因子を調整後、いわゆるD型パーソナリティーの患者は、死亡リスクが3倍以上高かったという(P=0.04)。

 同氏らは、Archives of Surgery誌8月号にこの結果を報告した。

 以前の研究から、敵対的な性格などの特定のパーソナリティーは、アテローム性動脈硬化の経過を悪化させることが示唆されていた。否定的な情緒反応と、社会とのかかわりにおける自己抑制を特徴とするD型パーソナリティーは、心疾患の罹病率、死亡率、生活の質(QOL)の低下と関連している。

 このパーソナリティーとPADにおける死亡率との関連を調べるために、Aquarius氏らは、間欠性跛行を有する184例について、ベースラインでD型パーソナリティー質問票に記入してもらった後4年間追跡した。

 追跡期間中、16例(8.7%)が死亡した。死因は7例が癌、6例が心血管疾患、他は肺炎、急性膵炎および肺気腫だった。

 Cox比例ハザード回帰分析により、年齢および性別について調整をしたところ、D型パーソナリティーは総死亡の予測因子であることが分かった(P=0.03)。

 D型患者と非D型患者の間の生存曲線の相違の分析では、総死亡のハザード比は3.2(95%信頼区間[95%CI]:1.2-8.6、P=0.02)だった。

 Cox分析で死亡の予測因子となったものは:

・ 安静時足関節上腕血圧比(ABI)の低値(P=0.05)
・ 高齢(P=0.006)
・糖尿病(P=0.03)
・腎疾患(P=0.03)
・ 肺疾患(P=0.09)

 多変量ロジスティック回帰により、総死亡の独立した予測因子となったものは:

・ 年齢(OR:1.1、95%CI:1-1.2)
・ 糖尿病(OR:2.3、95%CI:1.2-4.6)
・ 腎疾患(OR:2.3、95%CI:1-5.3)

 これらの臨床的な予測因子で調整後、D型パーソナリティー患者の、死亡に関するオッズ比は3.5(95%CI:1.1-11.1)となった。

 心血管死および癌の危険因子――特に、喫煙や肥満など生活習慣関連因子――が、PAD患者で多く見られた。

この記事を読んでいる人におすすめ