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From FDA
骨粗鬆症薬による心房細動リスクは極めて低い
FDA Review Finds Minimal Heart Risk with Osteoporosis Drugs

2008/12/03

 骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネートにより心房細動を起こすリスクは非常に低いとみられることが、米食品医薬品局(FDA)が実施した分析から判明した。FDAウェブサイトに掲載された「early communication」では、「現時点で得られているデータに基づいたレビューの結果、医療従事者はビスホスホネート剤の処方パターンを変える必要はなく、患者は服用を中止すべきではない」と結論している。

 2007年5月、N Engl J Med誌にビスホスホネートを服用していた高齢女性で心房細動の発生率が上昇したと報告された後、FDAは同剤のリスクに関するレビューを行うとしていた。

 FDAは、この系統の4製剤、アレンドロネート(米国での商品名Fosamax、以下同様)、イバンドロネート(Boniva)、リセドロネート(Actonel)、およびゾレドロン酸(Reclast、Zometa)を製造するメーカーに臨床試験データの提供を要請。これに対し各社は、これらの薬剤を投与した合計約2万例と、1万8000例を超えるプラセボ服用者のデータを提出した。

 このデータを分析した結果、「心房細動の発生は、いずれの試験でもまれであり、多くの試験では2件以下だった。ビスホスホネート群とプラセボ群の間のイベント発生率の絶対差は、0~3件/1000件の違いだった」とFDAは指摘した。

 ゾレドロン酸に関する大規模試験の1つでは、プラセボと比較して統計的に有意な心房細動の増加が認められたものの、「全ての試験において、全体としてのビスホスホネート投与と、重篤または非重篤な心房細動の発生率との間に明確な関係は認められなかった」(FDA)という。

 さらに「ビスホスホネートの服用量の増加や長期服用も、心房細動の発生率上昇とは相関していなかった」と述べた。FDAは、他の試験では観察結果が異なる報告もあると付け加えている。

 現在FDAは、さらなる疫学的研究を実施するべきかを検討しており、これらの薬剤を服用している患者の心房細動イベントに関する市販後報告のモニタリングを行っている。当局は医療従事者や患者に、MedWatchプログラムを通じてビスホスホネートによる有害事象を報告するよう促している。

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