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第23回
心不全患者における心房細動をどう考える?(下)

2009/12/07

 なぜ心不全患者において心房細動が独立した予後規定因子ではなくなったのか、その要因の1つとして、時代変遷があると前回説明しました。その説明を聞いても、まだしっくりこない方は多いと思います。多くの先生方、そして私も持っている臨床的な感覚と合わないからです。実際、私たちは心房細動を発症して心不全が悪化する患者を数多く経験しています。ここで皆さんに気付いてほしいのが、前回述べた臨床研究では、心不全患者の予後を「洞調律」と「既に発症してしまった心房細動」の間でのみ比較しているということです。

著者プロフィール

山下武志(心臓血管研究所所長・付属病院院長)やました たけし氏。1986年東大卒。同大第二内科に入局。阪大第二薬理学、東大循環器内科助手などを経て、2000年から心臓血管研究所第三研究部長、2011年から現職。不整脈診療の第一人者であるとともに、分かりやすい著書や講演でも名をはせる。

連載の紹介

山下武志の心房細動塾
不整脈の診療に造詣の深い山下武志氏が、自身の経験と最近充実してきたエビデンスを踏まえ、心房細動診療の最新の考え方と実践例を紹介する。同氏が提唱する「3ステップ」や「洞調律への復帰をあせるべからず」「患者満足度の重視」という視点は、心房細動を診るすべての臨床医が傾聴すべき真実を含んでいる。

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