日経メディカルのロゴ画像

第8回
ワルファリン投与時の至適INRは?

2008/08/26

 患者さんの脳を守る手立ては、ワルファリンによる抗凝固療法しかないと頭ではわかっていても、いざ実行となると専門医でさえも不安になります。最も心配なのが、やはり大出血のリスクです。ワルファリンの強度をどうやって判断し、どのくらいを目標にしたらよいのでしょうか。

 現在、ワルファリンの強度を表す指標として、INR(international normalized ratio)を用いるのが一般的ですが、欧米のガイドラインと日本のガイドラインではその目標域が異なっています。欧米のガイドラインではワルファリン投与時のINRの目標域が2.0~3.0、目標値が2.5であるのに対し、日本循環器学会のガイドラインでは1.6~2.6、目標値が2.0であり、欧米よりも目標域と目標値が低く設定されています。

著者プロフィール

山下武志(心臓血管研究所所長・付属病院院長)やました たけし氏。1986年東大卒。同大第二内科に入局。阪大第二薬理学、東大循環器内科助手などを経て、2000年から心臓血管研究所第三研究部長、2011年から現職。不整脈診療の第一人者であるとともに、分かりやすい著書や講演でも名をはせる。

連載の紹介

山下武志の心房細動塾
不整脈の診療に造詣の深い山下武志氏が、自身の経験と最近充実してきたエビデンスを踏まえ、心房細動診療の最新の考え方と実践例を紹介する。同氏が提唱する「3ステップ」や「洞調律への復帰をあせるべからず」「患者満足度の重視」という視点は、心房細動を診るすべての臨床医が傾聴すべき真実を含んでいる。

この記事を読んでいる人におすすめ