AFFIRM試験をはじめとする数々の大規模臨床試験により、「洞調律を回復・維持すれば心房細動患者の生命予後は向上する」という単純な作業仮説は否定されました。すなわち心房細動の治療では、抗不整脈薬などによる洞調律回復・維持が不確実である以上、患者さんも医師も怖がっている脳梗塞の予防を何よりも優先すべきであり、その上で何をなすべきかという考え方に変わってきました。
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著者プロフィール
山下武志(心臓血管研究所所長・付属病院院長)やました たけし氏。1986年東大卒。同大第二内科に入局。阪大第二薬理学、東大循環器内科助手などを経て、2000年から心臓血管研究所第三研究部長、2011年から現職。不整脈診療の第一人者であるとともに、分かりやすい著書や講演でも名をはせる。

連載の紹介
山下武志の心房細動塾
不整脈の診療に造詣の深い山下武志氏が、自身の経験と最近充実してきたエビデンスを踏まえ、心房細動診療の最新の考え方と実践例を紹介する。同氏が提唱する「3ステップ」や「洞調律への復帰をあせるべからず」「患者満足度の重視」という視点は、心房細動を診るすべての臨床医が傾聴すべき真実を含んでいる。
この連載のバックナンバー
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2014/05/08
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2014/03/10
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2013/07/11
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2012/11/06
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2012/09/26