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長く険しいHFpEF治療法確立への道
心房間シャントデバイスの第3相試験REDUCE LAP-HF IIの失敗から考える

 左室駆出率(LVEF)が維持されるか軽度低下した心不全患者(HFpEF/HFmrEF)を対象に、心房間シャントデバイス「IASD System II」の有効性を検討した第3相試験REDUCE LAP-HF IIの結果が今年2月に発表された(心房シャントデバイスで心不全イベント減らず、日経メディカル Online、2022/4/15)。残念ながら主要評価項目である複合心血管イベントの発生率は、デバイス群とシャム手技を行った対照群で同等だった[1]。

 HFpEFの病態は複雑で、加齢、肥満、高血圧、糖尿病、心房細動、肺高血圧、冠動脈疾患など、様々な併存疾患が関与しているとされる。このことが、HFpEFに対する治療法の確立が困難である理由の一つであることは間違いない。であれば、HFpEF患者の病態の類似点に注目してグループ分けし、病態に則した個別化治療を目指すアプローチが考えられる。

著者プロフィール

駒村 和雄(尼崎永仁会クリニック)こまむらかずお氏。1956年生まれ。東京大学経済学部・大阪大学医学部卒。ハーバード大学留学などを経て98年から国立循環器病センター研究所室長。2008年、兵庫医療大学教授。2009年、武田薬品中央総括産業医。2016年、神戸学院大学教授。2018年、国際医療福祉大学熱海病院 病院教授。2022年、尼崎永仁会クリニック(兵庫県尼崎市)診療部長。

連載の紹介

駒村和雄の「健康寿命で行こう」
2009年にNMO循環器プレミアムのコラムとしてスタートした「論説・総説を読む」が、バージョンアップしました。国立循環器病センターで重症心不全の臨床に長年携わり、ACCやAHAのフェローを務める駒村氏。同氏が現在かかわっている医療系教育研究や高齢者医療の現場から、今、わが国の第一線の医療現場で問題となっている話題を幅広く取り上げ、Evidence Basedで論じます。

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