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新型コロナワクチンによる心筋炎をどう考える

 日本循環器学会は7月21日、「新型コロナウイルスワクチン接種後の急性心筋炎と急性心膜炎に関する日本循環器学会の声明」を発表した[1]。「新型コロナウイルスワクチン接種による利益は、ワクチン接種後の急性心筋炎と心膜炎の危険性を大幅に上回る」として、接種の利益/リスクバランスに言及した。また、「接種後に、動悸・息切れ・胸痛等の症状が出現した場合は、速やかに医療機関を受診することを勧める」として、心筋炎・心膜炎の発症が見逃されないよう注意を喚起した。

 今回の声明は、まれではあるが新型コロナウイルスワクチン接種後の心筋炎・心膜炎の発生が報告されたことに加え(Vaccine誌より◎COVID-19 mRNAワクチン接種後の心筋炎、2021/06/09)、因果関係は全くの推測に過ぎないが、若い野球選手の新型コロナウイルスワクチン接種後の急死が、同ワクチンによる心筋炎と関連するのではないかと話題になったことも関係しているのかもしれない。

 その後、ファイザーのコミナティ筋注、武田薬品工業のCOVID-19ワクチンモデルナ筋注の添付文書には、以下のような心筋炎・心膜炎に関する注意が記載された(新型コロナワクチンに「心筋炎、心膜炎」の注意追加、2021/08/01)。

著者プロフィール

駒村 和雄(国際医療福祉大学熱海病院)こまむらかずお氏。1956年生まれ。東京大学経済学部・大阪大学医学部卒。大阪警察病院、ハーバード大学留学などを経て95年から国立循環器病センター。98年、同センター研究所室長。2008年、兵庫医療大学教授。2009年、武田薬品中央総括産業医。2016年、神戸学院大学教授。2018年、国際医療福祉大学熱海病院 病院教授、兵庫医科大学非常勤講師および横浜市立大学客員教授。

連載の紹介

駒村和雄の「健康寿命で行こう」
2009年にNMO循環器プレミアムのコラムとしてスタートした「論説・総説を読む」が、バージョンアップしました。国立循環器病センターで重症心不全の臨床に長年携わり、ACCやAHAのフェローを務める駒村氏。同氏が現在かかわっている医療系教育研究や高齢者医療の現場から、今、わが国の第一線の医療現場で問題となっている話題を幅広く取り上げ、Evidence Basedで論じます。

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