日経メディカルのロゴ画像

新型コロナワクチンの予診票を見て「おや?」
聞くべき服用薬は「血をサラサラにする薬」なのか

ファイザー製COVID-19ワクチン(写真提供:同社)

 2月17日から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種が本邦でも始まった。最初に使われるのは「コミナティ筋注」(商品名、開発コードBNT162b2)という米ファイザーのワクチン(右写真)だが、その名の通り筋肉注射で接種される。現在、厚生労働省が提示している予防接種のガイドラインではほぼ全てのワクチンが皮下注射であり、インフルエンザワクチンとの接種法の違いは印象的だ。

 世界の趨勢ではワクチンは筋注だが、日本国内ではワクチンの筋注が避けられてきた。その理由として、薬剤筋注投与による大腿四頭筋短縮症が社会問題となった時代背景がある。しかし、原因薬剤となったものはワクチンではなく、抗菌薬やスルピリンなどの鎮痛剤の筋注投与だった。

 何事も慎重にという、お役所の方針が反映された結果なのだろう。だがさすがに、地球規模のパンデミックに対する現時点での最大の科学的希望であるワクチンに対しては、本邦のお役人も海外に歩調を合わせるしかなかったと推察される。

著者プロフィール

駒村 和雄(国際医療福祉大学熱海病院)こまむらかずお氏。1956年生まれ。東京大学経済学部・大阪大学医学部卒。大阪警察病院、ハーバード大学留学などを経て95年から国立循環器病センター。98年、同センター研究所室長。2008年、兵庫医療大学教授。2009年、武田薬品中央総括産業医。2016年、神戸学院大学教授。2018年、国際医療福祉大学熱海病院 病院教授、兵庫医科大学非常勤講師および横浜市立大学客員教授。

連載の紹介

駒村和雄の「健康寿命で行こう」
2009年にNMO循環器プレミアムのコラムとしてスタートした「論説・総説を読む」が、バージョンアップしました。国立循環器病センターで重症心不全の臨床に長年携わり、ACCやAHAのフェローを務める駒村氏。同氏が現在かかわっている医療系教育研究や高齢者医療の現場から、今、わが国の第一線の医療現場で問題となっている話題を幅広く取り上げ、Evidence Basedで論じます。

この記事を読んでいる人におすすめ