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アクリル板ではコロナの流行は抑制できない

三密回避を呼びかける厚生労働省のポスター

 緊急事態宣言が1月8日付で発出されてから原稿執筆時点で10日が経過しているが、今でも重症者数は増える一方で、大都市圏では医療崩壊が起きているとの報道も相次ぐ[1, 2]。今の国のやり方には欠陥があるのではないかと、個人的には思っている。他の主要国は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対し処罰のある国家封鎖で対処しているのに対し、日本の非常事態宣言は外出禁止令ですらない。

 どれだけ素早く徹底した封鎖ができたかが、その後の早期の回復につながることを、我々は昨年の台湾やシンガポール、ベトナムなどの実績で見せつけられた[3]。「8割おじさん」と呼ばれている京都大学医学部環境衛生学教授の西浦博氏は、規制の効果が軽度であれば、今回も宣言解除から2カ月程度で感染は再拡大してしまうとの試算を示している[4]。本来の封鎖・ロックダウンとは、全ての商業・産業施設、そして学校はもちろん、交通も遮断し、違反者には罰則を科すというものだ。

著者プロフィール

駒村 和雄(国際医療福祉大学熱海病院)こまむらかずお氏。1956年生まれ。東京大学経済学部・大阪大学医学部卒。大阪警察病院、ハーバード大学留学などを経て95年から国立循環器病センター。98年、同センター研究所室長。2008年、兵庫医療大学教授。2009年、武田薬品中央総括産業医。2016年、神戸学院大学教授。2018年、国際医療福祉大学熱海病院 病院教授、兵庫医科大学非常勤講師および横浜市立大学客員教授。

連載の紹介

駒村和雄の「健康寿命で行こう」
2009年にNMO循環器プレミアムのコラムとしてスタートした「論説・総説を読む」が、バージョンアップしました。国立循環器病センターで重症心不全の臨床に長年携わり、ACCやAHAのフェローを務める駒村氏。同氏が現在かかわっている医療系教育研究や高齢者医療の現場から、今、わが国の第一線の医療現場で問題となっている話題を幅広く取り上げ、Evidence Basedで論じます。

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