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慢性心不全も外来薬剤費高騰の時代に
求められる「誰にいつまで」の議論

 8月19日、第464回中央社会保険医療協議会総会が開催され、心不全治療薬「エンレスト錠」(サクビトリル・バルサルタンナトリウム水和物)の薬価が提示された(26日収載予定)[1]。いよいよ、アンジオテンシン受容体/ネプリライシン阻害薬(ARNI)が、日本の日常臨床の現場に登場する。

 2017年に改訂発表された日本循環器学会の「急性・慢性心不全診療ガイドライン」において、「欧米のガイドラインではACE阻害薬、β遮断薬、MRA(筆者注:ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)による標準治療でなお症状を有するHFrEF(筆者注:左室駆出率の低下した心不全)患者においてACE阻害薬からARNIへの変更やACE阻害薬やARBと同等に投与することが、クラスI、エビデンスレベルBの治療としてすでに明記されている」(116ページ)[2]と言及されていた世界標準治療薬が、ついにやってきたわけだ。

著者プロフィール

駒村 和雄(国際医療福祉大学熱海病院)こまむらかずお氏。1956年生まれ。東京大学経済学部・大阪大学医学部卒。大阪警察病院、ハーバード大学留学などを経て95年から国立循環器病センター。98年、同センター研究所室長。2008年、兵庫医療大学教授。2009年、武田薬品中央総括産業医。2016年、神戸学院大学教授。2018年、国際医療福祉大学熱海病院 病院教授、兵庫医科大学非常勤講師および横浜市立大学客員教授。

連載の紹介

駒村和雄の「健康寿命で行こう」
2009年にNMO循環器プレミアムのコラムとしてスタートした「論説・総説を読む」が、バージョンアップしました。国立循環器病センターで重症心不全の臨床に長年携わり、ACCやAHAのフェローを務める駒村氏。同氏が現在かかわっている医療系教育研究や高齢者医療の現場から、今、わが国の第一線の医療現場で問題となっている話題を幅広く取り上げ、Evidence Basedで論じます。

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