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心植え込みデバイスのこの適応、マルかバツか
新しいデバイスほど適応は細分化

 今は昔、筆者が若手と呼ばれ冠動脈ステントもまだなかった頃、循環器系の植え込み医療機器といえば唯一、ペースメーカーだった。もちろん、デバイスなどという呼び名はなかった。今では一口にペースメーカーといっても、DDDRだのCRT-PだのCRT-Dだの、アルファベットが1字違うだけで機種そのものが違う。だから紹介状も読み飛ばしは禁物だ。不整脈診療の世界では、ループレコーダーなる機械が現場で活躍しはじめたと思いきや、リードレスペースメーカーだの着用型ICDだの皮下植え込み型ICDだの、矢継ぎ早に新しい機器が発表されている。

 今日、植え込みデバイスといえばステント、ペースメーカーをはじめ、ICD(植え込み型除細動器)、CRT(心臓再同期療法)、TAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)、マイトラクリップ、ウォッチマン、ステントグラフト、そしてLVAD(補助人工心臓)など多種多様となった。だが、心臓・血管だけがデバイスだらけなのではない。スマート義手・義足が象徴するように、人体はサイボーグ化しつつある。行き着く先は一体どうなるのだろう。

 その病態にデバイスは必要なのか、どのデバイスを誰にいつ適用するのかが、最近詳細に取り決められるようになった。それは、古い知識や経験では適切に対応できないほどだ。後ほどガイドラインでいくつかを確認するとして、まずは循環器専門医の試験問題から、ご自身の知識が新鮮か、確認いただきたい。

著者プロフィール

駒村 和雄(国際医療福祉大学熱海病院)こまむらかずお氏。1956年生まれ。東京大学経済学部・大阪大学医学部卒。大阪警察病院、ハーバード大学留学などを経て95年から国立循環器病センター。98年、同センター研究所室長。2008年、兵庫医療大学教授。2009年、武田薬品中央総括産業医。2016年、神戸学院大学教授。2018年、国際医療福祉大学熱海病院 病院教授、兵庫医科大学非常勤講師および横浜市立大学客員教授。

連載の紹介

駒村和雄の「健康寿命で行こう」
2009年にNMO循環器プレミアムのコラムとしてスタートした「論説・総説を読む」が、バージョンアップしました。国立循環器病センターで重症心不全の臨床に長年携わり、ACCやAHAのフェローを務める駒村氏。同氏が現在かかわっている医療系教育研究や高齢者医療の現場から、今、わが国の第一線の医療現場で問題となっている話題を幅広く取り上げ、Evidence Basedで論じます。

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