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Lancet誌Perspectiveから
ハリソン・フォード、バイオベンチャー、ポンペ病
Film Biotech on the big screen

2010/03/05

 小児で心肥大を来たす疾患には糖原病・ムコ多糖症・褐色細胞種・大動脈二尖弁・肥大型心筋症などがあるが、糖原病II型は、頻度は低いものの必ず鑑別すべき疾患の1つに挙げられる。

 糖原病II型はライソゾーム病に属するα-1,4-グルコシダーゼ(酸性マルターゼ)欠損症のことで、全身にグリコーゲン蓄積が起こる先天性疾患である。病変は骨格筋・心筋・肝臓・腎臓・中枢神経など、全身の組織に及ぶ。本欠損症は常染色体劣性遺伝の形式を示し、発症頻度は4万~10万人に1人とされる。

 乳児型は特にポンペ病(Pompe disease)と呼ばれ,生後1カ月で進行性の全身筋力低下、舌・心肥大、嚥下・呼吸障害、心不全を起こし始め,通常生後1年で死亡する予後不良な疾患として知られる。

 Lancet誌2月13日号に、ポンペ病の子供を持った製薬会社社員(ブレンダン・フレイザー)とハリソン・フォード演じる生化学者が、酵素補充療法製剤の開発に苦闘する実話をベースにした新作映画『Extraordinary Measures』[1](トム・ヴォーン監督、米国2010年1月公開)に関して、科学記者Sonia Shah氏によるコラムが掲載されていたので紹介する[2]。

著者プロフィール

駒村 和雄(国際医療福祉大学熱海病院)こまむらかずお氏。1956年生まれ。東京大学経済学部・大阪大学医学部卒。大阪警察病院、ハーバード大学留学などを経て95年から国立循環器病センター。98年、同センター研究所室長。2008年、兵庫医療大学教授。2009年、武田薬品中央総括産業医。2016年、神戸学院大学教授。2018年、国際医療福祉大学熱海病院 病院教授、兵庫医科大学非常勤講師および横浜市立大学客員教授。

連載の紹介

駒村和雄の「健康寿命で行こう」
2009年にNMO循環器プレミアムのコラムとしてスタートした「論説・総説を読む」が、バージョンアップしました。国立循環器病センターで重症心不全の臨床に長年携わり、ACCやAHAのフェローを務める駒村氏。同氏が現在かかわっている医療系教育研究や高齢者医療の現場から、今、わが国の第一線の医療現場で問題となっている話題を幅広く取り上げ、Evidence Basedで論じます。

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