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No.21
ICDの至適設定、2次予防患者の場合どのように考えるか

2014/07/16
中島 博=板橋中央総合病院循環器内科

中島博氏

 最近の3つの研究(ADVANCE-III1)、MADIT-RIT2)、PROVIDE3))は、ICDの頻脈検出時間を延長しさらに検出レートを引き上げることで、不適切作動を回避し、かつ死亡率を軽減することを示した。しかし、MADIT-RIT、PROVIDEは1次予防患者のみを対象としており、ADVANCE-III1) trialのみが2次予防患者を含んでいる。ここでは、ADVANCE-III trialのデータを用い2次予防患者のICDの至適設定について検証した論文を取り上げる。

【論文】
Efficacy of Long Detection Interval ICD Settings in Secondary Prevention Population: Data from the Advance III Trial.
Circulation. 2014 May 16. pii: CIRCULATIONAHA.114.009468.

【目的】
 ADVANCE-III trialで示された頻脈検出時間延長による不適切作動回避と死亡率軽減は、2次予防患者にとっても有効かどうかを検証すること。

【対象】
 ADVANCE-III trial1)に登録された1902人のうち2次予防で植込まれた477人のみを解析した。ADVANCE-III trialではVT周期が既知の場合を除き、すべての患者にVF cutoffを320ms以下とし、200ms以下ではショックのみ、その他はATP during charge1回が設定された。そして、頻脈検出時間延長群(NID=30/40)と標準群(NID=18/24)の2群に無作為に割り付けられた。その結果、ADVANCE-III trial1)では2次予防患者477人のうち248人が延長群に、229人が標準群に設定されていた。

【結果】
 2次予防患者477人の85%は男性で、平均年齢は65±12歳、VF既往は37%、左室駆出率は38±13%、37%はシングルチャンバー、47%はデュアルチャンバー、そして16%はCRT-Dであった。検出時間延長群の平均観察期間中央値12カ月における全治療抑制率は25%(P=0.008)で、ショック抑制率は34%(P=0.007)であった(表1)。

著者プロフィール

●井川修(日本医大多摩永山病院内科・循環器内科臨床教授)●尾野恭一(秋田大生理学教授)●古川哲史(東京医科歯科大難治疾患研究所教授)●村川裕二(帝京大付属溝の口病院第4内科教授)●渡邉英一(藤田保健衛生大内科学講師)[五十音順]

連載の紹介

What’s New in Electrocardiology by JSE
不整脈学や心電図学の主要雑誌の中から、その道の第一人者が「なるほど」とうなった新着論文をピックアップ、新しい知見のポイントを分かりやすく解説します。

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