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No.4
突然死の予後判定にEPSは役に立たない?
いや、まだまだ役に立つことがあるはず・・・

2011/09/05
清水 昭彦=山口大学大学院保健学系学域

 私は医師になって3年目くらいから臨床電気生理学的検査EPS)にはまってしまい、この道を歩んでいる。当時は、他のグループからは変わり者の集団と言われていたが、アブレーション治療が始まってからは根治治療に直結するということで、今度は専門集団に格上げされた。

 しかしながら、EPSにより行う不整脈イベントの予知に関しては、我々が当初思っていたようには評価は上がっていない。特に植込み型除細動器ICD)の登場以降、患者の予後をより正確に把握することが必要となっている。だが、EPSの予知評価は、虚血性心疾患では何とか検査意義の面目を保っているものの、拡張型心筋症/Brugada症候群では、EPSにおける誘発試験の有無で患者の予後を判断することは困難であるとの報告が多い。

 以上のことから、昨今、突然死の予後判定にEPSを行うことは、あまり意味がないと考えている医師が増えてきたように感じる。このような状況の中で、久しぶりにEPSを支持する報告が、Davendra Mehtaらにより発表された。EPS支持派の私としては、うれしい限りである。

【論文】
無症候性心サルコイドーシスにおける心臓突然死の1次予防
Primary prevention of sudden cardiac death in silent cardiac sarcoidosis. : Role of programmed ventricular stimulation.(Mehta D, et al. Circ Arrhythm Electrophysiol. 2011;4;43-8.)


著者プロフィール

●井川修(日本医大多摩永山病院内科・循環器内科臨床教授)●尾野恭一(秋田大生理学教授)●古川哲史(東京医科歯科大難治疾患研究所教授)●村川裕二(帝京大付属溝の口病院第4内科教授)●渡邉英一(藤田保健衛生大内科学講師)[五十音順]

連載の紹介

What’s New in Electrocardiology by JSE
不整脈学や心電図学の主要雑誌の中から、その道の第一人者が「なるほど」とうなった新着論文をピックアップ、新しい知見のポイントを分かりやすく解説します。

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