日経メディカルのロゴ画像

Lancet誌から
超持効型インスリンデグルデクの効果は持効型に非劣性
2型糖尿病患者を対象に持効型インスリングラルギンと比較した第3相試験の結果

2012/05/09
西村 多寿子=医療ライター

 2型糖尿病患者に対する超持効型インスリンデグルデク」の有効性と安全性を持効型インスリングラルギン」(商品名ランタス)と比較した第3相ランダム化試験の結果、デグルデク投与1年後のHbA1cの変化率は、グラルギンに対し非劣性であることが示された。低血糖の発生は、デグルデク群の方が有意に少なかった。この結果は、Lancet誌4月21号に掲載された。

 BEGIN Basal-Bolus Type 2と名付けられたこの試験は、12カ国・地域(ブルガリア、ドイツ、香港、アイルランド、イタリア、ルーマニア、ロシア、スロバキア、南アフリカ、スペイン、トルコ、米国)の123施設で実施された。2009年9月~2010年10月に1440例が適格性の評価を受け、最終的に1006例が登録された。

 対象は、18歳以上、罹病期間6カ月以上の2型糖尿病患者で、HbA1c 7.0~10.0%、体重指数(BMI)40kg/m2以下、インスリン療法3カ月以上、経口の抗糖尿病薬投与の有無は問わないとした。グルカゴン様ペプチド1受容体作動薬もしくはロシグリタゾンを3カ月以内に投与された患者は除外した。

 強化インスリン療法として、基礎インスリンのデグルデク(100U/mL、Novo Nordisk社)またはグラルギン(100U/mL、Sanofi-Aventis社)の1日1回投与に加え、超速効型インスリンのインスリンアスパルト(100U/mL、商品名ノボラピッド、Novo Nordisk社)を毎食前(ボーラス)投与した。メトホルミン、ピオグリタゾン以外の抗糖尿病薬は、ランダム化(0週)の時点で中止した。

 主要評価項目は、ベースラインから52週までのHbA1cの変化とした。安全性の評価項目は、有害事象、低血糖エピソード、インスリン投与量、体重変化などとした。

 低血糖の定義は、症状の有無に関係なく血糖値55.8mg/dL(3.1mmol/L)未満、もしくは介助を要する低血糖エピソードとした。0時1分から5時59分に発生した場合は「夜間低血糖」に分類した。

 試験デザインは、treat-to-target(目標の空腹時血糖値になるようにインスリン投与量を調整する)、並行群間、オープンラベルで、患者をデグルデク群とグラルギン群に3:1の割合で割り付けた。群間差および95%信頼区間(95%CI)を算出し、デグルデクのグラルギンに対する非劣性については、95%CIの上限を0.4%未満とした。

 デグルデク群744例の平均年齢は59.2歳、グラルギン群248例の平均年齢は58.1歳で、男性比率は両群とも54%だった。試験途中で脱落した患者比率と脱落の理由については両群間で大きな違いはなかった。

この記事を読んでいる人におすすめ