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J Am Coll Cardiol誌から
CRP高値はDES留置後の心血管イベントを予測
血小板活性高値との関連は認められず、韓国の医師主導型臨床研究

2011/12/28
西村 多寿子=東京大学

 薬剤溶出ステントDES)留置前後から抗血小板療法を受けた患者の血小板活性C反応性蛋白CRP)を測定し、約2年間追跡したところ、血小板活性高値と主要心血管イベントの間に有意な関連は認められなかったが、CRP高値と臨床アウトカムの悪化は有意に関連していた。従来のリスク因子にCRP高値を追加することでイベント予測能は向上した。この結果は、J Am Coll Cardiol誌12月13/20日号に掲載された。

 DES留置後のクロピドグレル投与の重要性が強調されているが、同薬使用時の血小板活性には個人差があることが知られている。血小板活性高値と虚血性イベントの関連を示す報告はあるが、これらの研究はイベント発生数が少なく追跡期間も短いことから、長期にわたるイベント発生状況と血小板活性の関係については不明な点が多い。

 一方、CRPはアテローム性血栓症を予測するリスク因子とされ、CRP高値とステント血栓症や心血管イベントが関連しているとの報告もある。

 そこで韓国・蔚山医科大学の研究者らは、血小板活性とCRPを測定してDES留置後のイベント発生との関係を比較した。さらに従来の心血管リスク因子にこれらの因子を組み込むことでイベント予測能が向上するかについても検討した。

 対象は、安定狭心症、虚血、または非ST上昇型急性冠症候群と診断され、韓国Asan Medical Center で2006年3月~2009年12月にDESを用いた経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行した連続症例。ST上昇型急性心筋梗塞の患者、周術期に糖蛋白(GP)IIb/IIIa阻害薬を使用した患者、既知の血小板機能障害もしくは血小板減少症の患者は除外した。

 PCI施行前からアスピリン(初回用量200mg)とクロピドグレル(維持量75mg/日で6日以上、またはPCI施行の12時間以上前に300mgまたは600mgの初回用量)を投与した。PCI後は、DESの種類に関係なくアスピリン(100~200mg/日、投与期間限定なし)とクロピドグレル(75mg/日、最低12カ月)を投与した。

 血小板活性は、PCI後24~48時間にVerifyNow P2Y12検査(Accumetrics社)で評価し、PRU(P2Y12 reaction unit)235超かつ/またはPRUの阻害比率15%未満を血小板活性高値(high on-treatment platelet reactivity;HTPR)と定義した。CRPはCOBAS INTEGRA(Roche Diagnostics社)で測定し、3mg/L以上を高値と見なした。
 
 
  

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