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N Engl J Med誌から
永続性AFへのdronedaroneで不整脈死が増加
安全性の懸念から早期中止されたPALLAS試験が論文に

2011/12/01
山川 里香=医学記者

 永続性心房細動患者に対するdronedaroneの有効性を検証したPALLAS試験において、dronedarone投与群で心不全(HF)、脳卒中、心血管死が上昇したため、試験は今年7月に早期中止された。その詳細が11月14日、N Engl J Med誌オンライン版に掲載された。

 新規抗不整脈薬であるdronedaroneは、発作性/持続性の心房細動(AF)患者の洞調律回復および心拍数低下を適応として欧米で使用されている。同薬承認の根拠となったATHENA試験では、発作性/持続性AF患者に対するdronedarone投与により、1次アウトカムである心血管イベントによる入院/総死亡が有意に低下した。

 今回のPALLAS試験は、カナダの研究者らにより37カ国489施設で行われた。2010年7月に登録を開始したが、安全性の懸念が生じたため2011年7月に早期中止となった(関連記事)。追跡期間中央値は3.5カ月だった。

 対象者は、心電図で永続性心房細動/粗動が確認された患者で、(1)65歳以上で、1つ以上のリスク因子(冠動脈疾患、脳卒中または一過性脳虚血発作、NYHA分類でII/III度の心不全、左室駆出率[EF]40%以下、末梢動脈疾患)がある、または(2)75歳以上で高血圧、糖尿病がみられる――場合とした。

 除外基準は、(1)発作性/持続性AF、(2)植込み型除細動器装着者、(3)昼間の持続性徐脈(50bpm未満)、(4)心拍数で調整したQT間隔が500m秒超――などとした。

 適格患者を、dronedarone群(400mg×2回/日、1619例)またはプラセボ群(1617例)にランダム化した。

 対象者は平均75歳、69%に2年超にわたる永続性心房細動/粗動の既往、約3分の2にHFの既往がみられた。NYHA分類は、dronedarone群ではII度が45.2%、III度が8.7%、プラセボ群ではそれぞれ46.3%、7.7%だった。

 服用中止率は、dronedarone群21%、プラセボ群11%だった(P<0.001)。
 

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