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Hypertension誌から
血管疾患既往者では血圧とイベントにJカーブあり
症候性血管疾患約5800例の血管事象と総死亡を追跡

2011/11/28
岡本 絵理=メディカルライター

 症候性血管疾患患者を対象とした観察研究で、血圧と血管事象および総死亡との関連について調べたところ、直線型ではなくJカーブ型の関連が見られることが分かった。結果は11月7日、Hypertension誌オンライン版に掲載された。

 米国心臓協会(AHA)は、冠動脈疾患(CAD)や頸動脈疾患、末梢動脈疾患(PAD)を有する患者では、血圧を130/80mmHg未満まで下げるよう推奨している。しかし複数のコホート試験から、症候性血管疾患患者では血圧がある点を下回ると有害な転帰を引き起こすことが示唆されている。

 そこでオランダ・ユトレヒト大学の研究者らは、症候性血管疾患患者を対象に、血圧と血管事象および総死亡との間にJカーブ型の関連が見られるかどうかを調べることにした。

 対象は、Secondary Manifestations of Arterial Disease Studyの参加者。1996年1月~2010年2月に、症候性血管疾患(CAD、脳血管疾患[CVD]、PAD)の既往があるか、その間に新たに症候性血管疾患と診断された患者5788例を登録し、解析を行った。

 ベースライン時に、収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)、脈圧(PP)を測定し、エンドポイントとして複合血管事象(心筋梗塞、虚血性脳卒中、血管死)および総死亡を追跡した。

 ベースライン時の各平均血圧と心血管事象発生率および総死亡率との関連を、血圧の線形項および2次項を含むCox比例ハザード回帰モデルを用いて解析した。

 5788例中、CAD患者は2742例、CVD患者は1178例、PAD患者は723例で、これら2つ以上の診断を受けたことのある患者は1145例だった。
 

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